記事の概要
この記事では「惹かれる将棋を鑑賞しよう 第061局」の動画について書いていきます。
動画データ
日時 | |
---|---|
1999年12月04日 | |
棋戦名 | |
第33回早指し将棋選手権 本戦トーナメント2回戦 | |
対局者 | |
☗藤井 猛 竜王 | ☖北浜健介 六段 |
戦型 | |
四間飛車 | |
棋譜の出典 | |
将棋DB2 | |
使用した楽曲 | |
かざねビット | もぜコン 作曲:mozell 編曲:まー爺 |
動画の投稿先 | |
動画
棋譜
形勢グラフ

雑記・感想
近い将来、新たな「藤井竜王」が誕生するかもしれないので、20年前に誕生した「藤井竜王」の栄枯盛衰を振り返ろうと思い選びました。
本局の見どころは以下が挙げられるでしょう。
- 藤井先生の相手の手に乗る華麗な指し回し
戦型は☗四間飛車VS☖天守閣美濃経由の銀冠になりました。
序盤、北浜先生が天守閣美濃に組んだのを見て1度は6筋に飛車を回ったものの、2筋に飛車を回り直して2筋から殺到すべく攻撃陣形を整えていきます。このまま2筋から攻めると思いきや、北浜先生の玉が2一にいる点、北浜先生が☖7四歩を突いた点からか、藤井先生は再度7筋に飛車を振り直します。その後、☖7ニ飛と受けてきたので浮いた8五の歩をめがけて☗9七桂と桂馬を跳ね、ここから戦いが始まります。
中盤、最初は左辺で戦いが起こりますが、桂交換をして北浜先生が竜を作ったところで一旦落ち着き、主戦場は右辺へと移ります。途中、56手目☖6ニ銀は一見7三の地点を補強したのみの手に見えますが、よく見てみると3一の角が7五の飛車にあたっています。こういう副作用のある手はたびたび出てくるのでいかなる手も慎重に見極めることが重要だと肝に命じた手です。
終盤、守りの要の一つである3八の金が北浜先生の攻めに乗ってなんと攻撃の要の一つに大変身します。そのまま相手の手に乗りながら攻撃態勢を整えたり玉を上部に脱出させたり等藤井先生が華麗な指し回しを見せます。結果、そのまま藤井先生が優位を拡大し藤井先生が勝利を収めました。
相手の手に乗っているだけなのになぜか華麗に見える。相手の手に乗るということはそもそも華麗なことなのかもしれません。兎にも角にもこの将棋は相手に乗って華麗な指し回しをした藤井先生の強さが光った1局といえるでしょう。
BGMは適当にチョイスしました。
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