記事の概要
この記事では「惹かれる将棋を鑑賞しよう 第014局」の動画について書いていきます。
動画データ
日時 | |
---|---|
1990年11月13日 | |
棋戦名 | |
第12回オールスター勝ち抜き戦 | |
対局者 | |
☗佐藤康光 五段 | ☖羽生善治 竜王 |
戦型 | |
角換わり | |
棋譜の出典 | |
将棋DB2 | |
使用した楽曲 | |
「アグナモニタ -202-」 | もぜコン2 / mozell & S.S.H. |
動画の投稿先 | |
動画
棋譜
形勢グラフ
雑記・感想
「将棋 好プレー珍プレー集」(マイナビ出版)で面白そうな将棋を探していたところ、この将棋が目につきました。
本局の見どころは以下が挙げられるでしょう。
- 中盤の見応えある応酬
- 最終盤での詰み手順
62手目☖6三銀の局面。一目角を逃げたくなりますが、佐藤先生は☗7三歩成。一旦は☖同桂と応じたくなりますが、羽生先生は☖6四銀と角を取ります。そして佐藤先生は☗8三と。飛角両取りがかかります。対して羽生先生は☖7六歩☗同銀に☖9五角!角を見逃せば次に☖5九角成と馬を作られるので☗同香と角の方を取りたくなるのですが、佐藤先生は角を放置し飛車を取る☗9二と。当然羽生先生は☖5九角成。その後も見応えある応酬が続きます。
84手目に指された☖2二角。これは83手目☗2一飛成の王手を防いだものですが、後にこの角がじわじわと攻めに効いてきます。現状では5筋・6筋・7筋に障害物がありますが、これらを92手目☖5六歩以降の手順で排除していき、角を活かして佐藤先生の玉を追い詰めていきます。
そして、局面は最終盤の122手目☖1三玉の局面。何かあれば佐藤先生の玉が詰みそうな局面です。佐藤先生はそこで1分将棋にもかかわらず45手の長手数の詰み筋を発見しそのまま勝利を収めました。
当たっている角をただで取られる位置に移動したり、合駒で使用した角がいつの間にか攻めに参加していたり、最終盤で1分将棋にもかかわらず長手数の詰み筋を発見しそのまま勝利したり、予想しなかったことが次々と起こった、大変興味深い将棋だと思いました。
使用したBGMについては簡単に察することができると思いますが、ある意味察し逃れの意味もあります。
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